「世界文化遺産」地域連携会議 | 設立趣意書 |
役員 | 規約 |
メンバー | 活動 |
「世界文化遺産」地域連携会議 H24年度総会 議事録
(井戸:お世話役)
皆様こんにちは。
それではこれから、平成24年度「世界文化遺産」地域連携会議の総会を開催させていただきたいと思います。
(門川会長:京都市長)
皆さんこんにちは。
会長をせよということで井戸さんの命令でやっております(笑)、京都市長の門川大作です。
「文化財の保全と観光を両立させよう」「国はどうしても縦割りになりがちじゃないか?
あれから1年がたちました。
皆様のご協力に御礼申し上げるとともに、事務局役をつとめて下さっている井戸さんはじめ多くの方々に心から感謝する次第です。
また、この総会の最後には、ユネスコの前事務局長で本協議会の顧問をお願いしております松浦晃一郎さんのお話があります。楽しみです。
出席者ならびに新メンバーの紹介を井戸さんの方よりお願いします。
(井戸)
まず本日のご出席者ですが、交流会も含め、資料2P、3Pのようになっております。
次に門川会長に向かって左側が副会長の仲川・奈良市長でございます(拍手)。
そのお隣が、同じく副会長の斎藤・日光市長でございます(拍手)。
そして、その左におられますのが幹事で南砺市の田中市長(拍手)。
そして一番左が初参加の平泉・菅原町長でございます(拍手)。
次に資料4Pをお開き下さい。
昨年度の総会以降、新たに会にご参画いただいている方々は松浦顧問、また菅原町長はじめ、4Pに記載された皆さまでございます。
音楽家でユネスコ平和芸術家の城之内さん(拍手)。
早稲田大学アジア太平洋研究センター、高橋さん(拍手)。
京都駅ビル、奈倉さん(拍手)。
旅行読売の宮本さん(拍手)。
そして最後がフォーリンプレスセンターの矢野さん(拍手)でございます。
ご紹介の方は以上です。
(門川会長)
議案の1・2、昨年度どういうことをやったか、また決算はどうだったかを井戸さんより説明して下さい。
まず発足総会を昨年6月7日に東京・都道府県会館にて開催いたしております。
次に、未入会の市町村がいくつか残されておりますので、それへのアプローチをおこないました。
また、各地域を訪問させていただき、交流会を開催して参りました。
6Pの(3)、今帰仁の山内(やまのうち)さんが管理人をして下さってますメーリングリストなどもあわせまして、会全体が少しずつこなれた感じになってきているのかな、という感じがいたしております。
メンバー間、地域間の連携事業も少しずつですが、始まっております。
同じく(2)は地域間連携の例でして、法隆寺の門前で開かれた斑鳩市に各地のゆるキャラが集合いたしました。写真右側、前の丸いのが南砺市のナントくん。後ろのお城がついたのは姫路のしろまる姫でございます。
こういう風に、それぞれに無理のない範囲でイベント等に協力して、互いのPRもしようという、そういった事業もこれからどんどん増えていけばいいなと思っております。
次に7Pですが、民間メンバーの手によっても、少なくともこれだけの事業が実施されております。
お越しの皆さまの分のみご紹介しますと、上から5番目が大社幹事、6番目が日光の岡井さん、9番
実はここに記載させて戴いたのはメーリングリスト等を通して、私どもが把握しているものだけでございますので、実際にはこの何倍もの事業が実施されていることと思います。
これからは様々な試みの際に、必要に応じ、各メンバー間でできるだけスムーズに「WIN―WINの関係」を築いていただけるような会にしていくことが1つの課題です。
また官と民、民と民、地域と地域の事業を、できるだけ有機的に発展させていくことが、この会の大きな役割だと考えております。
次に8Pに参りまして、内外への広報活動をおこなう際に「最低限このくらいのものはないとマズイでしょう
お手元にお配りしている会のパンフレットは主に、各地域が海外PR等をされる時に、世界文化遺産全体のPRもしてもらいたいということで、制作したものでございます。
そしてHPや12地区の写真パネルもとり急ぎ制作いたしました。
パネルの方は交流会場でご披露いたしますが、スクリーンを使いHPの方を簡単にご説明させて戴きます。
(A言語)
(B日光)
(D白川郷・五箇山)
(Fスペイン語をクリック)
(画面オフ)
では、再び資料の方に戻って戴きたいと思います。
制作物の続きですが、お手元にあります「観光ゴミ持ち帰り用ステッカー」も作りました。
最後に8Pの8番。これは正確に言いますと、会の中の市町村長会のお話ということになりますが、イタリ
続きまして議案2の平成23年度決算報告に参ります。
決算報告と言うほど大層なものではないんですが・・・収入は設立支援金、懇親会費、立て替え金。支出の方はほとんどの部分をメンバーの所属団体や調査研究関連の業務の一環で処理しておりまし
支出にある総会開催費が192000円。収入の※1に対応しております。
次のページには、参考資料として今日お越しの毛利審議官の所の調査の一環でやらせていただいた
研究会関係に約21万円、写真借入が26万円、10言語への翻訳が53万円、パネル制作10万
これを見られて、なんと心細い財政状況だなあと驚かれた方もいらっしゃるかも知れませんが、まあそこは発想の転換だと思います。NPOでも何でも、この種の組織の立ち上がり時期と言うのはこんなものかも知れませんし、資金がなくてもこの程度の事業なら最低限できるということでございまして…そういった意味では、会の持続性が「はからずも」保証された1年であった(笑)ようにも思います。
もちろん財政の強化、安定化、あるいはきちんとした独立化、また将来にわたっては事務所や法人格を
議案2のご説明は以上です。
有難うございました。ただ今のご説明につき、ご質問などがあればよろしくお願いいたします。
(門川会長)
(井戸)
議案3、今年度の活動予定についてご説明いたします。
これは現時点で「このくらいのことはできるだろう」と思っていることでございまして、本当はもっと色々なことができればいいなぁとも思っているんですが、今年度の大きなテーマは第1に「国への提案活動開始」、次に「連携・交流」あるいは「地域・官民協働事業」を軌道に乗せて行くこと、そして最後が「ユネスコ世界遺産条約40周年への対応」といったことだろうと思います。
次に、2から5は予算があろうがなかろうがそれなりにできる事業でございまして、「世界遺産特別法」の研究、3の会のメンバー充実、4・5の情報交流の活性化などに継続的に取り組んで参ります。
同じくお金がかからない各地域連携事業としましては、6の(1)観光ゴミ持ち帰りステッカーの貼付や(2)の海外PR時のパンフレット活用などにできるだけご協力戴きたいと思っております。
会としてのおみやげをご用意したり、展示などを通して歓迎の意思表示や各地域のPRができればと考えています。
ご説明は以上です。
(門川会長)
(門川会長)
では、これから意見・情報交換に移りたいと思います。
まずは、新メンバーを代表して戴き、平泉町長さんから一言ご挨拶をお願いします。
(平泉・菅原町長)
皆さんはじめまして。平泉町長の菅原です。
昨年6月にこの会が発足される際に「来ないか?」「入らないか?」と誘われたんですが、正式に世界遺産になってから加入させて戴きます、ということで今回初参加となりました。
昨年の今頃はパリにおりましたが、最後の最後まで本当に心配で、実は同じ会場で城之内さんがコンサートをされていたのは知っていたんですが、聴きにいくこともできませんでした(笑)。
東日本大震災という大変な状況の中での登録となり、これから平泉をどう守っていくかということに加えて、平泉を使ってどう東北を復興させていくかとい問題についても、周辺地域とともに頑張っております。
各地の皆さんとの情報交換の中で色々勉強したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
では、副会長の奈良市長さん、一言お願いできますか?
奈良市長の仲川です。
京都市長を中心にこのような会を結成いただいたことに、まず御礼を申し上げたいと思います。
今日は要望活動にもご一緒させて戴きましたが、「各党派またがって世界遺産特別法を作ろう」「国として世界遺産の問題に取り組んでいこう」といった力強い発言がありました。
もちろん国の財政状況は十分理解していますので、国にだけやってくれというのではなく、地元も精一杯この問題に取り組むつもりだ、ということも申し上げました。
奈良の場合は古都奈良の文化財として登録されている訳ですが、大先輩が築かれたものを保全・継承していくことはもちろんですが、それを世界に発信していくこと、また観光面での活用をおこない、新たな産業を生み出していくことが、我々現役世代の果たすべき役割と考えています。
官民が集うこの会には大きな意義があります。行政はもちろんですが、民間の方々からの色々なご提案を戴き、相乗効果が出るような活動をおこなっていきたいと思います。
(門川会長)
同じく副会長の日光市長さん、東日本大震災では風評被害なども出て大変だったと伺っています。
(斎藤副会長:日光市長)
日光市長の斎藤です。
日光の現状についてですが、先ほど平泉町長さんが東日本大震災のお話をされましたが、この1年は本当にそれに尽きるという感じでした。
日光には1130−40万人の観光客がありますが、震災から3カ月は本当に誰もいないような状況でした。
その後、地元が一体となって、各方面への呼びかけをおこないました。
私も台湾・韓国などに行き、また国内的には例えば修学旅行・林間学校だけで34−5万人の方に訪れてもらっていますので、そういった方々にも、日光の「安全・安心」を呼びかけました。
放射能の拡散数値を徹底的に測定し、それをきちんと公表して「安全ですよ」という呼びかけをおこなってきましたが、頭では分かって戴いてもなかなか心の中の「安心」にまでは届かない、そういった辛い時期もありました。
しかし、そんな努力がある程度実を結び、昨年12月には約8割の観光客が戻ってきました。
1つ気づいたことですが、地震による文化財への被害は小さなもので、その建築技術がいかに素晴らしいものであったかを、今回の地震が証明したようにも思いました。
最後になりますが、このような会を作って戴いて、本当に有難うございます。
皆さんとともに引き続き頑張って行きたいと思います。
(門川会長)
有難うございます。
南砺市長さん、いかがですか?
合掌集落の過疎化問題、高齢化問題は深刻です。
小さな集落で茅を作り、住民みんなが協力して守ってきている訳ですが、その価値や意義を市民が理解することは当然として、国民の皆さんにも十分理解してもらいたい。
もっともっと多くの国民の皆さんに世界遺産の価値、それを守っていくことの価値をご理解いただきたいと思います。
この会に一緒に関わらせてもらい、今日の国への提案活動では「超党派で世界遺産特別法を」といった話が出ました。このことの意義は非常に大きなものです。ユネスコ条約40年を機にそういったことができればと思います。
官民からなるこの会の存在を誇りに思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
(門川会長)
有難うございます。
ではご来賓の方々からも会の活動へのご感想やご提案をお願いしたいと思います。まず、毛利審議官。
(国交省・毛利審議官)
昨年6月に初めて世界遺産地域が連携する会ができるということで、非常に注目していました。
今、私が主管しているのは国土形成計画、いわゆる昔で言う全総ですが、来年是非、こういった会への支援策が作れないものかと研究しており、今日は勉強するつもりで参加させてもらいました。
この組織にはいい人材もいらっしゃるので、期待しています。
上野室長からもどうぞお一言。
(国交省・上野室長)
世界遺産を活かしたまちづくりを精一杯応援したいと思います。
(門川会長)
放っておいても人が来るという面があるかも知れませんが、世界遺産をストーリー立てて繋ぐこと、また顧客の視点に立つことが観光振興面で重要だとも思います。
そういった部分で観光庁としてお役に立てることがあると思います。
この会と連携しながら、観光立国に取り組んでいきたいと思います。
(門川会長)
まず、大田市の大國教育長。
持続可能な観光、持続可能な文化財行政。石見銀山は世界遺産の中では最も観光客が少ない場所ですが、そういったテーマに一生懸命取り組みたいと思います。
姫路城では今、文化庁の協力を得て、日本初の天守閣大修理の公開に取り組んでいます。
工事を通し、色んな問題が出てきます。今ある補助制度についても色々と充実・整備していくべき部分があることがよく分かります。
来年は世界遺産登録から20年です。記念行事を予定しております。
また平成27年にはお城が生まれ変わります。是非、姫路にお越し下さい。
また京都市、奈良市など周辺地域とどう一緒に頑張っていくかも重要なテーマです。
広島市さん、いかがでしょう?
皆さんに伝えてくれというメモを預かってきましたので、それを読ませて戴きます。
原爆ドームの最大の問題がその耐震性確保にあることは、資料にもあった通りです。
そこでこの点につき、昨年から今年にかけ協議しており、その結論に基づき、来年度から対策を打って行きます。
今回が7回目となり、経過については特に大きな問題はなさそうです。
今月中に正式な調査結果が出、HP等での公開を予定しています。
(門川会長)
宮島、厳島神社がある廿日市市です。
昨年の来島者数は363万人と過去最高でしたが、今年の1−6月期はそれを上回る勢いとなっています。
ただ、その一方では4月3日に、突風で今スクリーンに映っています鳥居の上の方が破損しました。
緊急になおさないといけないということで、資金の確保など含め大変でした。
幸い6月末には修理が終わりましたが、今日、皆さまとご一緒させて戴いた世界遺産に関する予算や法制化が是非とも必要だと思いました。
(門川会長)
沖縄県さん、よろしいですか?
世界遺産条約40周年を機に、各地域の連携がさらに進めばいいと思いますし、県内においては「琉球王朝のグスク」の関連地域がもっと連携していくことも大事と感じました。
(門川会長)
(東紀州観光まちづくり公社・北村事務局長)
登録後、順調に観光客も増えてきていたんですが、昨年9月に大型台風があり、古道の一部がなくなってしまった箇所が出るなど、大きな打撃を受けました。
幸い観光客は8割くらいまで戻ってこられていますが、まだまだ復興途上です。
自然災害に対し、ここの部分は手を入れておく方がいいなという箇所は、実は大体分かるものです。そこで手を入れておけば、予算は小さくても対応できるものが実は大部分です。
しかし一旦今回のようなことが起こると、その復旧は大変で、費用もとても大きなものになるということを今回の災害を通し痛感しました。
そういったこと含め、今日ご一緒させていただいた世界遺産に関する予算や法制度ができるなら、それに勝る喜びはありません。
(門川会長)
各地からの報告に引き続き、民間の皆さまからのご意見、ご提案をいただきます。
どなたからでも結構です。挙手でお願いします。
(京都新聞・齋藤相談役)
世界遺産という考え方は確かに広く市民にまで浸透してきているように思います。
しかし本当に国民の多くがその価値、意義、課題などを理解しているかというと、まだまだだという気がいたしておりました。
そこで、正月から特集記事の連載を始めました。京都新聞だけでなく、世界遺産を持つ各地の新聞社とも連携し、各地からの情報を紙面にしています。
世界遺産というのは、例えば学校の教科書とかにも載っているんですかね? もしそうでないなら、そういったことも必要だと思います。
様々な課題解決に向けて、全国の世界遺産地域が連携し、また関係者が協力することによって、新しい運動にしていくことが大事だと思います。
(門川会長)
教科書のことは文部科学省とも相談してみます。
(大社:NPOグローバルキャンパス理事長)
着地型観光に20年前から取り組んできましたが、ここ10年くらいで大きな変化が出てきています。
10年前は観光関係者とそうでない人々の間には大きな溝がありました。どの観光地にも、観光客なんか迷惑だという市民が少なからずおられました。
が、今ではそんなことはなくなりました。裏返せば、地域内需要だけでは地域経済が回っていかなくなっているということかも知れませんが、商工会議所でも今年のテーマは観光だという所が増えてきました。
反面では先日、後藤さんとある伝建地域に行きましたが、人口300人で産業がなく、ゴーストタウンのような美しい町になっている、といった例もあります。
つまり、地域としてどううまく観光を使うか、ということが問われているのです。
先ほど少しご紹介戴きましたが、旧来の行政の壁を取り払い、観光事業者だけではなく住民全体で観光まちづくりを進める視点が重要だということで「観光まちづくり推進機構」を発足させました。
是非、この会とも一緒に勉強していきたいと思っています。
(門川会長)
幹事の工学院大学、後藤先生はいらっしゃってますか?
東日本大震災の被災地など特にそうですが、底辺の文化財が相当傷んでいるということに問題意識を持っており、本来はもっとそういったことに、大勢の人が参加できるような仕組みが必要なのだと思います。
先ほどから文化財を観光的に活用するといったお話が出ていますが、文化財の活用はそういったことだけではないのではないか?
例えば町で守ってきた寺社が文化財になれば、町全体の防災にも役立ちます。
(門川会長)
有難うございます。ほかに是非ともこの場でという方、いらっしゃいませんか?
城之内ミサさん、いかがですか?
(城之内:音楽家、ユネスコ平和芸術家)
私は世界遺産の専門家ではありませんが、現在あるものへの畏敬の念、尊敬の念をもち、様々な国・地域のミュージシャンと音楽を通してそれらの素晴らしさを伝えていく活動をしています。
草の根の地道な活動ですが、世界遺産、自然、命・・・そういったものの素晴らしさが、音楽を通して伝わればと願っています。
どうぞよろしくお願いします。
(門川会長)
引き続き交流会もありますので、以外のお越しの皆さまからはその場で、是非お一言ずつ近況やご提案を伺いたいと思います。
それでは最後になりましたが、会の顧問をお願いいたしました松浦さんより、昨今の世界遺産をめぐる状況や、会へのご提案をいただければと思います。
15分という短い時間で大変恐縮ですが、松浦さんよろしくお願いいたします。
(松浦顧問)
このような会ができたのは私にとって大変嬉しいニュースで、喜んで顧問をお引き受けさせて戴きました、松浦です。
先ほどから世界遺産を持つ各地域の皆さんのご報告や、ご関係者の世界遺産に関する思いを聞かせていただき、大変いい会だなという印象を強くしております。
そしてさらに言えば、日本がそれを批准して20年ということになります。
なぜ、20年にもわたって日本がそれを批准しなかったのかという気がいたしますが、加盟後は各地でしっかり対応戴き、また委員会にもしっかりとした資料が提出されるなど、ユネスコ内における日本への評価には高く、大変嬉しく思っています。
今ちょうどロシアで世界遺産会議が開かれていますが、従来は日曜から日曜までという日程でした。が、それだけではとてもこなせないということで、今は2週間になりました。
私が議長をしていた時代から、それまでは新しい登録をどうするかということが議論の中心だったのが、1週間で新規登録について、さらに次の1週間で各国から登録された箇所の保存状況に関する報告を受け、それに基づき議論するという形になりました。
条約の精神としては当然、それらをどうきちんと保存していくかが、さらに重要なことなのです。
持続可能な形でその活用にも取り組み、次世代に引き継いで戴かないといけない。
そして、そのための大きな役割を担うのが、世界遺産に関連する各地域の皆さんです。
そういった意味で、ユネスコ条約の主旨からしても、この会の存在意義には大変大きなものがあると思っています。
世界遺産をめぐる最近の話題についても少しだけご紹介しておきます。
世界遺産の数はこれまでが936。これが今回26増え、962になる見込みです。
今回の26を見てみると、最も話題になっているのはイエス・キリストの生誕地とされるベツレヘムでしょう。
文化も政治的な影響を避けて通れない面があります。
が、パレスチナは昨年10月にユネスコの「加盟国」になり、登録をめぐっては異例の投票が行われました。
結果3分の2の賛成で登録が認められた訳ですが、19カ国中6カ国は反対票でした。
鎌倉、富士山を正式に推薦していますが、夏の終わり頃にイコモスの調査があり、それを基にした議論を経て、4月か5月に報告書が出てきます。
来年カンボジアで開かれる世界遺産会議にかけられることになりますが、登録の暁にはこの会のメンバーにもなってもらいたいと思っています。
また、今年11月には世界遺産条約40周年の会議が日本で開かれます。
世界遺産は確かに世界的に人気があるけれども、色々な問題も抱えている。これを今後どのようにもっていくのかの議論がされるものと思います。
ホスト国としてそういった方向づけに積極的な貢献を行っていくことが期待されていますので、各地域においてもよろしくご協力願いたいと思います。
最後に、繰り返しになりますが、世界遺産に登録されること以上に重要なのは、それらをどうきちんと保存していくかということです。
そのためには、すでにそれに登録された地域がどういう行動を起こすかが重要です。
(門川会長)
松浦顧問、本当に有難うございました。
それでは「世界文化遺産」地域連携会議、平成24年度の総会を閉めていきたいとと思います。
副会長の斎藤日光市長さんに閉会のご挨拶をお願いいたします。
(斎藤副会長)
本日は多くの皆さまにお集まりいただき有難うございました。
慎重な審議、活発な情報や意見の交換に加え、松浦顧問からのご講話を戴き、有意義な時間だったと感じております。
貴重な世界遺産をどう次世代に引き継いで行くか、またそれを活かしてどう地域振興を図るかなどにつき、これからも知恵を出し合っていければと思います。
ご関係者各位のさらなるご活躍を祈念し、平成24年度「世界文化遺産」地域連携会議総会を閉会したいと思います。
本日は誠に有難うございました。
(了)
「世界文化遺産」地域連携会議 | 設立趣意書 |
役員 | 規約 |
メンバー | 活動 |