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Japan Caltural Heritage Regional Cooperative Association
世界文化遺産地域連携会議
活動
一般社団としての発足総会
2021年9月現在、日本の世界文化遺産は20です。
外国人観光客がもたらしている経済効果は約4・6兆円と言われますが、世界文化遺産はその人気観光地ベスト20中、半数を占めています。
2011年、こうした世界文化遺産を持つ市町村長と100名の専門家が集まり、「世界文化遺産地域連携会議」が結成されました。
会結成の第一の目的は相互の理解を深め、悩みやノウハウを積極的に共有することです。 「世界遺産サミット」(左写真)や各種の研究会、各地での交流会などを開催しています。
第二に会が目指すのは、遺産間での様々な共同事業の推進です。世界からの人気スポット中半数を占める世界文化遺産地域が(全体もしくは複数で)手を組めば、様々な活動が可能になります。
現在は五輪イヤーに向けた「日本の世界文化遺産催事」などを企画中です。
さて、言うまでもないことですが、こうした事業、あるいは日本のインバウンドの大前提となるのは、世界遺産が永続的に保全されて行くことです。
世界遺産地域としてのそのための努力を続けつつ、国としての取り組み強化についても強く求めて行く - これが会の果たすべき三つ目の役割です。
中でも、憂慮されているのは災害への備えです。
ノートルダム寺院での火災は記憶に新しい所ですが、日本でも各社寺や姫路城・原爆ドーム・軍艦島などでの地震、宮島や沖ノ島への津波、木造建造物が密集する奈良や京都における火災など、様々なリスクが容易に想定できます。
2018年春には現に、豪雨で沖縄・今帰仁城跡の石垣が一部崩壊しました。
世界遺産を五百年・千年先に伝えるために、各地元が努力するのは当然です。
しかし一方に、国として本気の世界遺産政策が不在では、永続保全への道のりは危ういものにしかなりません。