Japan Cultural Heritage
Regional Cooperative Association 世界文化遺産
地域連携会議
2011年、世界文化遺産を持つ市町村長と 70名の専門家が集まり、「世界文化遺産地域連携会議」が結成されました。
会結成の第一の目的は相互の理解を深め、悩みやノウハウを積極的に共有することです。 「世界遺産サミット」や各種の研究会、各地での交流会などを開催しています。
世界遺産サミット
第1回 京都(2014年)
第2回 和歌山(2015年)
第3回 岩手(2016年)
第4回 石見銀山(2017年)
第5回 姫路(2018年)
第6回日光(2019年)
第7回 沖縄(2020年
第8回 富士宮(2021年:コロナのためZOOM開催)
第9回 富岡(2022年)
第10回 斑鳩(2023年)
第11回 東京(2024年)
第13回 南砺(五箇山:2025年)
第二に会が目指すのは、遺産間での様々な共同事業の推進、また地域づくりノウハウの相互共有です。東京五輪に合わせ「世界遺産リレー催事」を開催したほか、11月13日を「いい遺産の日」とした一斉清掃活動、また各遺産ごとにプロジェクトチームを組み個々の課題への対応とそのノウハウ共有に努めています。
いい遺産の日(11月13日)「世界遺産一斉清掃」(2022年〜)
各遺産ごとのPT(プロジェクトチーム)
- 2017–2021 年
-
紀伊山地の霊場と参詣道 PT
多言語パンフレット・外国語が難所古道をめぐる際に迷いそうな箇所に道標100点整備 など
- 2018–2022 年
- 西日本世界遺産共同キャンペーン
原爆ドーム・厳島神社・萩・石見銀山・姫路城:全国主要駅でのデジタルサイネージ広告
- 2018–2022 年
- 斑鳩 PT(外国語資料整備・東京キャンペーン)
- 2020–2022 年
- 世界遺産リレー 催事(全世界文化遺産対象)
- 2023 年
-
多遺産の共通テーマを抽出したモデルツアーなど)
- 海外世界遺産との交流(ストーンヘンジと縄文シンポ)
- 形が見えにくい遺産へのストーリーづけ
(縄文遺跡から冬至に岩木山頂に沈む夕陽を見る) - 世界遺産への社会貢献を伴うツアー(富岡製糸場)
- 通常所蔵庫内にある文物の公開(二条城)
- 既存事業の組み合わせによる海外発信
(南島原市:サイレント・クリスマス) - 子ども時代からの世界遺産運動参加(首里城子どもミュージカル)
- 2024 年
- 縄文遺跡群 入門コースの設定と磨き上げ・情報発信
- 2025 年
- 富岡製糸場・白川郷 五箇山の「シルク連携」
まとめ
さて、言うまでもないことですが、こうした事業、あるいは日本のインバウンドの大前提となるのは、世界遺産が永続的に保全されて行くことです。
世界遺産地域としてのそのための努力を続けつつ、国としての取り組み強化についても強く求めて行く-これが会の果たすべき三つ目の役割です。 中でも、憂慮されているのは災害への備えです。 ノートルダム寺院での火災は記憶に新しい所ですが、日本でも各社寺や姫路城・原爆ドーム・軍艦島などでの地震、宮島や沖ノ島への津波、木造建造物が密集する奈良や京都における火災など、様々なリスクが容易に想定できます。
世界遺産を五百年・千年先に伝えるために、各地元が努力するのは当然です。一方で、その永続的保全と持続的活用を目指した、国としての本気の世界遺産政策を求めて行きたいと考えています。